ジブリ鈴木P「メディアから何も起きないのは、起こしたくない人が作っているから 」【 電ファミニコゲーマー】

 

鈴木氏(鈴木敏夫):そう。だからいまは「役割分担を決めて、それに徹する」ということをやり過ぎていますよね、たぶん。
TAITAI:耳が痛いですね……。
吉川:昔、私がやっていたテレビ番組【※】なんかも、4人ぐらいで作っていましたよ。いまは30人ぐらいのスタッフがいるでしょ。だから人件費だけでたいへんなことになる。
鈴木氏:そうなんですよね。映画もね、人数が増えてからダメになったんですよ。昔の映画って4~5日で撮るでしょ。スタッフは5~6人。それがいまはだいたい10倍になるんだよね。1時間半の映画を作るのに60人でゾロゾロと。そうしたらもう、つまらなくなるに決まっているもの。
TAITAI:役割で分業するとダメになるのは、感覚としてよく解るんですが、いったいなぜなんでしょう?
鈴木氏:だって、全体を解っていたほうがいいに決まっているじゃないですか。どこの業界でも、そういうのってあるんですよ。たとえば映画の世界でもそう。
僕も映画の製作に関わっているけれど、どういう映画なのか解っているから、宣伝を考えるのが無茶苦茶に楽なんですよ。
ところがいまの映画の世界を見ているとね、どんな映画なのか全体を知らない人が宣伝をやっている。上手くいくわけがないですよね。

仕事以外にも、事細かにジャンル分けされて「何専用」とかが多すぎますよね。
専門家として上手くやっている人は、全体を見ることを意識されているんだと思います。

 

 

ジブリの哲学――変わるものと変わらないもの
鈴木 敏夫 (著) 岩波書店 (2011/8/11)

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ジブリ鈴木敏夫Pに訊く編集者の極意──「いまのメディアから何も起きないのは、何かを起こしたくない人が作っているから」
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