君の膵臓になりたい -映画「キミスイ」人名にリンクした美しい描写

 

映画「君の膵臓をたべたい」にはかなり詳しい考察や解釈の記事がたくさんありますが、僕が感じたこの作品の人名にリンクした美しい描写について書きたいと思います。(ほぼ自己満足

実際に住野よるさんや、監督の月川翔さんが意図したことかは分かりませんが、書きたいと思わせる程、良くできてると思います。

 

※ネタバレ以外の何物でもありません。

 

ざっくりした感想はこちら。

君に膵臓たべられたい ~ 映画「君の膵臓をたべたい」感想
僕はそんなに映画は見る方じゃない。 一時期名作と呼ばれるような作品とか、邦画で面白そうなやつがあれば見るくらい。 最近は、同じようなものだと見ていなかった。 この作品だって、たまたま浜辺美波さんを可愛いと思...

 

君の膵臓をたべたい

 

桜良と春樹。桜の花、春の樹、合わせて桜の樹。

  • 出会いから別れまで、春の間の話であること。
  • 性格的に、桜は華やかで、樹は静かに佇む。
  • 桜は散って、樹は残る。
  • 2つ揃ってはじめて桜(桜の樹があれば花は咲くけれど)

 

そんな正反対の2人が病気という共通の秘密を持つことによって、

  • 桜良に春樹は日常を(病気であっても変わらない日常)
  • 春樹に桜良は非日常を(誰かと心を通わせる非日常)

惹かれ合う2人の関係性が名前に反映されています。

 

また、共通の秘密である桜良の病気が膵臓である理由は、植物にも欠かせない「水(すい)」という意味にもとれます。

 

「君の膵臓をたべたい」特報

 

映画化での更なる描写

実写映画では、原作にはない12年後の春樹のストーリーが追加されています。

 

12年後、教師となった春樹は、桜良と過ごした母校の図書館に再び関わることになります。

桜良の死後、彼女の本心が分からぬまま、出会う前のように自分の世界に閉じこもり気味のままでいた春樹に、手紙という形で彼女と再会します。

 

2人の最後となる会話の中で桜良は、

桜は散ったふりをして咲き続けているんだって。
散ったように見せかけて、実はすぐ次の芽をつけて眠っている。

彼女は春樹に、手紙というつぼみを残していました。

12年の歳月(年月のサイクルを1周して)を経て春になり、

春樹の中に残したつぼみを桜の花を咲かせました。

 

止まっていた時間がまた、春に動き出す、というエンディングを迎えます。

 

 

おわりに

細部まで配慮するこの作品の美しさに、今まで経験したことない程感動しました。

恋愛ストーリーに見えるような作品でもあったので、そのギャップも一役買ってます、絶対。

 

アニメ版が公開予定
劇場アニメ「君の膵臓をたべたい」舞台挨拶 のチケット -ぴあ